遠州の空を舞う「横須賀凧」は戦国時代に起源をもつ歴史ある凧。
江戸時代には測量や合戦の戦術に使われ、徳川・武田の戦いの際にも凧が使われたそう。
独特な形と多彩な色が特徴の「祝い凧」は城下町横須賀の伝統文化です。
巴・とんがり・べっかこう・ぶか・奴など20種類以上もの形があり、デザインにもそれぞれ意味があります。
横須賀凧を40年以上作り続ける遠州横須賀巴会・石川昇さんの手作り凧を、ただいま掛川市役所大須賀支所や掛川城御殿、とうもんの里にて展示中です。大須賀支所では、「遠州横須賀凧揚げまつり」第30回記念大会の際、石川昇さんにより作成された巨大な「巴凧」が展示しています。巴凧としてはかなり大きなもので、長さが4mもあります。
奇想天外でユニークな形と色彩が特徴の「横須賀凧」をぜひご覧ください。
〇掛川市役所大須賀支所 横須賀凧「巨大巴凧」展示
▸展示期間 令和3年12月20日(月)~令和4年2月上旬予定示(土日祝日、12/29~1/3は休館)
▸展示場所 掛川市役所大須賀支所(掛川市西大渕100)
▸開館時間 8:30~17:15
▸問い合わせ 0537-48-1000(掛川市役所大須賀支所代表)
〇掛川城御殿 横須賀凧展示
▸展示期間 令和3年12月20日(月)~令和4年1月15日(土)
▸展示場所 掛川城御殿(掛川市掛川1138-24)
▸観覧料金 入館料 大人410円 小中学生150円
▸開館時間 10:00~16:00(入館は15:30まで)
※令和4年1月1日より開館時間が9:00~17:00(最終入館16:30)に変更予定。
▸問い合わせ 0537-22-1146(掛川城)
※全国建具展示会で内閣総理大臣賞を受賞した 佐次本木工の組子入り建具「和(やわらぎ)」も同時展示中
〇とうもんの里 横須賀凧展示
▸展示期間 令和3年12月20日(月)~令和4年1月23日(日)
▸展示場所 田園空間博物館 南遠州とうもんの里(掛川市山崎233)
▸開館時間 9:00~17:00(12/30~1/4、及び毎週火曜日は休館)
▸問い合わせ 0537-48-0045(とうもんの里総合案内所)
また、令和4年2月6日(日)には第35回遠州横須賀凧揚げまつりを開催予定です。
遠州の空っ風を受け、空高く舞い上がる凧の数々を、ぜひ実際に見に来てください!
https://www.city.kakegawa.shizuoka.jp/kanko/docs/7470.html
横須賀凧ピンバッジ
◆横須賀凧の由来
横須賀凧の歴史は古く、戦国時代、武田方と徳川方による高天神合戦の際に、敵の陣地の測量や通信手段などに利用されたのが、その始まりといわれています。
いっぽう横須賀凧が祝凧として多彩になったのは江戸時代になってからです。元禄年間(1688~1703)、時の城主西尾隠岐守忠尚公の加増を祝って、家臣たちが凧を揚げたことに由来すると伝えられています。
その後、正徳年間(1711~1715)には、広く城下町の庶民の間でも凧を揚げるようになっていました。そして凧揚げはますます盛んになり、しばしば凧に関する城役人からの注意書(うなりのついた凧や大凧の禁止令)が発布されたほどです。
このように人々が競い凧揚げを重ねた結果、様々な意匠のものが誕生しました。このため凧の種類は多く、20種類以上にもなるといわれています。
やがて、凧揚げは4月20日過ぎから5月までという期限が定められ、季節がら男児の節句祝品として用いられるようになり、今日に継承されています。